笙とはどんな和楽器?尺八との違いや買取相場を解説!
笙とはどのような楽器かご存じでしょうか。笙は、雅楽で使用される伝統的な日本の和楽器のひとつです。尺八とは異なる独特の形状をしている楽器であり、音の出し方も異なります。この記事では、笙についてや、尺八との違い、買取相場について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
日本伝統芸能の雅楽で使用される笙(しょう)とは
笙(しょう)は、日本の伝統芸能である雅楽(ががく)で使用される管楽器です。縦笛や横笛とは異なり、複数本の管で構成されているのが特徴で、竹管が上に向くように両手で構えて演奏します。
薄片と呼ばれる空気の流れにより、管楽器でいうところのリードを震わせて音を出しています。笙の特徴は、吹口に息を吹き込むか、息を吸い込むことで、同じ音を発音できるという点です。この特性により、息継ぎなしに連続して音を出し続けられます。
また、和楽器のなかで、唯一和音を発することが可能であるため、雅楽にとっては音楽構成上、欠かせない楽器といえるでしょう。笙の音色は、手移りと呼ばれる技法や、気替えと呼ばれる呼吸の切り替えテクニックによって生まれます。
手移りは、音程を変える際に、音の途切れを抑えるための技法であり、気替えは息の吹き込み方や吸い出し方を変えることで、音量の変化による演奏方法です。笙は、雅楽の演奏で使用されることが多く、その優雅で神秘的な音色は、多くの聴衆を魅了してきました。
中国、または東南アジアに起源を持つとされており、奈良時代に伝来したといわれています。長くにわたり、日本で受け継がれてきたロマンあふれる楽器です。パイプオルガンを思わせるその神秘的な音色は印象深く、古くから多くの人々を魅了してきた日本の伝統楽器です。
和楽器の中でも同じ管楽器の笙と尺八の違い
笙と尺八は、どちらも和楽器の管楽器ですが、いくつかの点で異なる特徴を持っています。まず、笙は複数の管を束ねて、ひとつの楽器として構成されています。一方、尺八は、一本の管のみで構成されています。
尺八にはさまざまな長さの管が用意されており、さまざまな長さの尺八を持ち変えることにより、音程が高い曲や低い曲に対応しています。また、楽器の構え方も異なります。笙は、楽器の下部に息を吹き込む吹口があるため、楽器を上向きに構えます。
一方、尺八は楽器の端に歌口と呼ばれる息の吹き込み口があり、楽器を斜め下方向に構えるスタイルです。さらに、音の出し方も異なります。笙の吹き込み口には金属製のリードが付いており、このリードを振動させることで発音します。
この点で、笙の演奏方法は同じくリードを持つサックスなどと似ているといえるでしょう。一方、尺八にはリードがありません。尺八の先端の歌口に、息をぶつけることで音を鳴らす演奏方法です。その意味では、尺八はフルートと似ています。
笙と尺八は、共に美しい音色を奏でる和楽器ですが、楽器の構成や演奏方法において、独自の特徴を持っています。
笙の買取相場と高価買取のポイント
笙は伝統楽器であり、一般への流通量が非常に限られているため、買取相場を把握することは難しいです。しかし、なかには参考買取価格が20万円に設定されているサイトも存在するため、ポイントを押さえることで、高額買い取りが期待できます。
まず、笙の価値は材質によって大きく左右されます。安価な笙は、プラスチックで作られており、プラ管と呼ばれ、価値は高くありません。一方で、本物の竹で作られた笙は貴重です。白い竹や、茶色い煤竹のような上質な竹でできたものが最高級品とされ、高額な買取価格を狙えます。
さらに、笙の帯にはグレードの違いがあります。純金や銀、真鍮などの材質でできた帯や、中には彫刻や蒔絵が施された帯も存在し、大変貴重です。帯の美しさや、独自性が高いほど、高額な買取につながる傾向があり、買取価格に大きく影響します。
また、楽器の状態も重要な要素です。笙の素材や帯のグレードも大事ですが、楽器であるため音が出ることが重要視されます。正常に音が出ないと買取価格に影響するため、楽器のコンディションに注意し、定期的なメンテナンスや、普段から状態の管理を適切に行っておくことが重要です。
なお、笙の買い取りを実施しているサイトは複数存在するため、笙を持っていて買取りに出したいという方は利用してみてください。また、いま大事に使用している方でも、高価買取のポイントを押さえて大事に管理することで、売却する際によりよい取引ができるでしょう。
まとめ
笙についての詳細や、尺八との違い、買取相場について詳しく解説してきました。笙は、日本の伝統芸能である雅楽で使用される管楽器で、尺八とは楽器の構成や音の出し方などの点で異なっています。
吹口に息を吹き込んでも、吸い出しても同じ音を出せるため、息継ぎなしで同じ音を続けられる点、和楽器で唯一、和音を演奏できる点が特別な楽器です。笙の買取価格には、竹の材質や、帯のグレード、楽器の状態が影響します。
高額な買取を期待するためには、適切に管理し、美しい状態や、楽器としての動作を維持することが重要です。