家で眠っている尺八は買い取ってもらおう！

尺八や和楽器など、実は昔から家にあるけれど実際にどのようなものか知らないという方は多いのではないでしょうか。そこで、まずは尺八の歴史や流派などに触れ尺八について知っていきましょう。

尺八の歴史

まずは尺八の歴史について見ていきましょう。尺八は飛鳥時代から奈良時代にかけて現在の中国から日本に伝来した楽器です。伝来した当初は雅楽で使用されていましたが、840年におこなわれた楽制改革によって雅楽において尺八を使用することはなくなりました。

その後、鎌倉時代に入り田楽や猿楽といった伴奏楽器として尺八が用いられる様になり、その過程で改良されさまざまな形を経て、江戸時代に一節切の名手といわれ織田信長に仕えていた大森宗勲により一般的に尺八が知れ渡ることになりました。この一節切とともに発展したのが「普化尺八」と呼ばれるもので、現在の尺八の直接的な祖先とも言われ、鎌倉時代に禅僧の僧侶が日本へ伝えたものだそうです。

一時期は普化宗という読経の代わりに尺八を演奏する宗教があったことから、一般的に演奏することを禁じられていた尺八でしたが明治4年に普化宗が廃止されて以降は一般人も手にするようになり、芸術音楽として親しまれるようになりました。

その後明治29年に中尾都山による都山派が創設され、琴古流と並び尺八の2代流派となってからは新しい演奏形式などが生まれ尺八がさらに一般に普及していくこととなったのです。

尺八の流派

上記でもご紹介したように、尺八には「都山流」と「琴古流」という2つの流派が存在し、それぞれに特長があります。ここでは2つの流派の特長や違いについてご紹介していきます。

都山流

都山流は明治時代に創始された新しい流派で、現代曲の演奏をしたい方や楽しみたい方に向いています。楽譜が小節ごとに区切られているので他の楽器と同じような感覚で楽譜を見ることができ、音程のバランスが良いため西洋楽器と合わせることにも適しています。

また吹奏人口も多いため先生や仲間を見つけやすく、組織が大きいため師範になるためには試験を受ける必要があります。

琴古流

琴古流は江戸時代からある尺八の流派で、古典演奏に向いているのが特長です。楽譜も独特で読むのには慣れが必要となり、師範になるための試験はなく師匠の判断によって免状を発行する場合が多いといわれています。

また、吹奏人口が少ないため希少価値が高く、独自の演奏技法を持っているため独奏でも十分に聴かせられるような響きを奏でることができるのも特長です。

それでは、自宅にある尺八を買取して貰う場合、どのような方法があるのか。またそれぞれの方法のメリットやデメリットについて見ていきましょう。

出張買取

出張買取は買取業者のスタッフが自宅に訪れてその場で査定をおこなってくれる買取方法です。出張買取の良いところは、持ち運ぶ必要がないという点や、発送などの準備をする必要がないという点です。

また、その場で売るか売らないかを判断できますし、すぐに現金化できるというメリットもあります。さらに、売れないと思い査定に出さない予定だったものも一緒に確認してもらうことができ、意外なものが現金化でき、思わぬ収入になったという場合も珍しくありません。

反対に出張買取のデメリットとしては、家に来てもらう日は在宅の必要があり時間が拘束されてしまうという点、また初対面の人を家に上げる必要がある点、そして査定額が納得できない場合でも断りにくいなどのことが考えれます。

そのほかに、一点だけなど買い取ってほしい商品の点数が少ない場合にわざわざ業者を呼ぶことに抵抗があるという方もいるでしょう。一点だけでもOKとしている買取業者もあるので、点数が少ない場合はそういった買取業者を利用するのもおすすめです。

宅配買取

宅配買取は宅配業者に買い取ってほしいものを宅配便を使って送り、業者に商品が届いてから査定をしてもらうという方法です。査定についてはメールや電話などでやりとりをおこなうことがほとんどです。

そんな宅配買取のメリットは、自分の都合でいつでも送ることができ、近くに買取業者がなくても利用することができるということです。また、査定額が納得できない場合でも断りやすく、何点でも気軽に査定を依頼することができるのもメリットでしょう。

反対にデメリットですが、高額商品の場合、運送時に破損したり紛失したりする可能性があり不安を感じやすいところ、また配送の手間がかかることや返品の場合に返送料がかかる場合があること。そしてすぐに現金化するのが難しいということもデメリットだと言えます。

不安であれば保険に加入している買取業者を選ぶ、送料がかからない業者を選ぶなどが大切です。

店頭買取

店頭買取は、自分で買取をおこなっている店舗に商品を持ち込み、その場で査定をしてもらうという方法です。いつ行ってもすぐに対応してもらえる場合もありますし、予約していかないと待たされることもあります。

そんな店頭買取のメリットとしては、自分の都合で訪れることができる点、またすぐに現金化でき価格についても直接交渉ができるという点が挙げられます。さらに、点数が少ない場合でも気軽に利用することができるので1点だけ買い取ってほしいという場合も訪れやすいでしょう。

しかし、店頭買取にもデメリットはあり、まず近くに店舗がない場合は利用できないというのはもちろん、点数が多い場合持ち込みが大変ということが挙げられます。また、混雑時は待たされることもあり、店舗の営業時間が決まっているので都合の良い時間に利用できないという場合もあるでしょう。

実際に尺八を買い取ってもらうまでの流れについて見ていきましょう。出張買取、宅配買取、店舗買取それぞれ異なるので、3種類の流れをご紹介していきます。

出張買取

出張買取の場合は、まず買取業者に連絡をして詳しい手続方法などを確認後、出張日を決定します。決定した日時に買取のスタッフが自宅に訪れ、尺八の状態などを確認しながら商談をおこなっていきます。不安や疑問はその場で答えてもらえるので、遠慮せずに伝えておきましょう。

提示金額や内容に納得したら、商談成立となりその場で現金を受け取ることができます。買取商品はそのままスタッフが持ち帰るので、配送などの手配をする必要はありません。

宅配買取

宅配買取の場合は、まず買取業者に連絡をして詳しい手続きの方法などを確認します。その後必要に応じた梱包材を買取業者から送ってもらい、到着次第商品を梱包して返送します。業者によって送料の有無が異なるので注意が必要です。

商品が買取業者に到着したら、すぐに査定に入り買取金額についてメールか電話にてお知らせがあります。その内容で納得できたらその旨を返信し、商談成立となりその後銀行振込などで代金が支払われます。

店頭買取

店頭買取の場合は、電話やお問い合わせフォームから来店日の予約をおこないます。予約しない場合当日待たされることもあるので、スムーズに取引をしたい場合は予約をおこなっておいたほうが良いでしょう。

予約した日時に商品を店頭に持ち込んだら、その場で一点一点査定をおこなってもらいます。商品確認後に買取価格などを提示されるので、その価格に納得できれば商談成立となります。その場で現金にて支払いとなるので、すぐに買取金額を受け取ることができます。

尺八の買取を考えている場合、できるだけ高価買取をしてもらいたいと思う方が大半でしょう。では、どんな尺八が高価買取の対象になるのでしょうか。その特長についてご紹介します。

付属品の有無

尺八本体だけではなく、付属品も揃っているとより高価買取してもらえる可能性があります。尺八の場合は共箱といって、尺八作家本人による直筆の箱書きがはいった当時のままの状態の箱です。桐などでできている収納箱なので、それがある場合は必ず一緒に提出しましょう。

キズや汚れの有無

キズや汚れがなく綺麗な状態の方が、当たり前ですが買取価格は高くなります。そのため、古く汚れている尺八であれば事前にクリーニングをしておくことをおすすめします。しかし、楽器はとてもデリケートなので、クリーニングの方法を誤ると逆に価値を下げてしまう可能性も。

尺八はもちろん和楽器は竹や木材でできているので、拭き取りは乾いた布や綿棒でおこない薬品などは使用しないようにしましょう。また、ニオイが付いている場合は風通しの良い場所で日陰干しすると、ある程度軽減することができ高価買取に繋がる可能性があります。

作家や流派

和楽器は作家や流派によって査定金額が大きく変動する場合があります。小沢絶外(銘：絶外)、玉井竹仙(竹仙)、河野玉水(玉水)などをはじめとした著名な作家によるものや、竹治尺八工房、北原精華堂など著名な工房の作品はより高く買取してもらえる場合があります。

また「都山流」「琴古流」という流派の銘が入っているもの、花押が入っているもの、また金、銀、象牙、鼈甲が巻かれていたり金巻、金継ぎ、銀継ぎなどがあったりする場合も高価買取となる可能性があります。そのほか立派な装飾がはいっているものなども価格が上がることがあるので、まずは一度確認してもらうと良いでしょう。

尺八に限らず、実際に買取業者にものを売ったことがある人はどのくらいいるのか気になったので、「買取業者にものを売ったことがありますか？」と、Webアンケートで調査してみました。

アンケートを実施した結果、「はい」と回答した方は66％で、半数以上の方が買取業者にものを売ったことがあるということがわかりました。不要になったものであっても、「まだ使えるし、捨てるにはもったいない…」と考える方は多くいるようですね。

さらに「はい」と回答した方を対象に「その際業者選びの決め手となったものはどれですか？」と追加で質問してみました。

業者選びの決め手としてもっとも重要視することは「買取金額」と答えた方が圧倒的に多いという結果になりました。せっかく買い取ってもらうのであれば、金額が高いに越したことはありませんよね。

同じものを売ったとしても、業者によって買取金額は異なってくる場合があるので、相見積もりをとって、少しでも高価買取してくれる業者を選びたいもの。

次に多かった回答は「買取までのスピード」でした。すぐに現金が必要としている方にとっては、買取スピードも重視したいポイントですね。

その次に多かった回答として「買取方法」という結果に。買取方法も出張買取や宅配買取、店頭買取など、さまざまな買取方法があります。ご自身にあった買取方法を選びたいもの。

そのほか、「専門店かどうか」「買取実績」「スタッフの対応」の順に回答が多かったです。

独自で調査したwebアンケートの結果から、買取業者の選び方は人によって重要視するポイントが異なるということがわかりました。ここからは、アンケート結果を参考にしつつ、買取業者を選ぶときのポイントについてまとめましたので、チェックしていきましょう。

最後に、尺八など和楽器を買取している業者の選び方についてご紹介していきます。歴史ある商品ですから、できるだけ信頼できる業者を選ぶようしたいものです。

買取実績を確認する

これまでに多くの買取をおこなっている実績のある業者は、信頼度が高いと言えるでしょう。多くの商品を扱ってきたからこそわかるものの価値や経験によって、納得できる価格を提示してくれるはずです。

とくに尺八などの和楽器は専門性が必要なものでもあるので、できれば和楽器の買取を専門でおこなっている業者がおすすめです。

買取方法を確認する

買取方法も業者を選ぶ際にチェックしたいポイントの1つです。出張買取、店頭買取、宅配買取などさまざまな方法で買取をおこなっている業者であれば、いつでもどんな場所に住んでいても買取を依頼できるので柔軟な対応をしている業者を選びましょう。

また、とくに宅配買取を希望している場合は梱包材などを手配してくれたり送料を負担してくれたりする業者だと安心です。中には返品の場合に送料を請求する業者もあるので、依頼する前に必ず確認しておきましょう。

HPを見て信頼できる業者か確認する

買取業者の中には、残念ながら商品を丁寧に扱ってくれなかったり相場とはかけ離れた料金を提示してきたりする業者も存在します。そういった業者を選ばないようにするためにも、必ずホームページなどを確認して信頼できる業者かどうかを確認しておきましょう。

ホームページ上にこれまでの買取実績が掲載されている業者や、買取品目に対する知識や種類などを細かく掲載してる業者はしっかりと査定をおこなってくれる可能性が高いので、そういった部分を確認しておくことをおすすめします。

口コミや評判を確認する

実際に買取を利用した方の意見を参考にするのも業者選びのポイントです。どうしても業者側は自分たちに不利になる意見を隠したがりますが、口コミや評判はネットで調べればいくらでも見ることができるので必ずチェックしておきましょう。

また、買取業者によっては自社のホームページにお客様の声として口コミなどを掲載している場合もあります。そちらも買取を依頼する場合の参考になる可能性があるので、できれば目を通しておくと良いでしょう。

尺八など和楽器は専門性の高い楽器であり、とくに業者選びが大切だといえる商品です。なんでもかんでも買取しているような業者に依頼すると、本来の価値よりも低い価格で買い取られてしまう可能性があるので信頼できる業者を選ぶことを大切にしましょう。

その家庭でずっと大切にされてきた楽器なのですから、信頼できる業者に渡し本当に必要な方の手元に届くようにしたいものです。これから買取を考えている方も、ぜひ上記でご紹介したようなことを参考にしてみてください。