尺八を少しでも高く売るためにしてはいけないこととは?
大切に使ってきた思い入れのある尺八を手放すなら、できる限り高く売りたいところですよね。ここでは、少しでも高く売るためにしてはいけないことや買収相場などをお伝えしています。尺八を売ることを検討している方、高く売るためにはどうしたら良いか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
尺八を売る場合にしてはいけないこと
尺八を売ろうとしたときに、してはいけないことには、どのようなことがあるのでしょうか。
洗ってはいけない!
尺八を含む骨董品や諸道具は、家具や家電などのリサイクル品とは違い、専門的なメンテナンス方法があります。そのため、売却前にホコリを軽くはらっておくだけでOKです。軽めの乾拭きは問題ありませんが、洗剤を使った水拭きはかえって状態を悪くしてしまいかねないため、やめておきましょう。
長期間の放置はNG!
芸道の諸道具は、もともと使われて生かされる道具です。用の美とは、受け継いだ想いがこもった機能美のことです。受け継がれることなく放置した道具は、やがて朽ちていってしまいます。使いながら、メンテナンスをして人の手が入ることで道具は永遠の命を宿すのです。そのため、長く使わないまま放置してはいけません。
尺八の買取相場
尺八には多くの流派があります。 中でも二台流派として有名なものに「都山流」と「琴古流」があります。さらに作家の名前が彫られている尺八は、査定額が高額になります。尺八の長さ、素材、中継ぎ、状態なども査定のポイントとなります。
都山流の尺八
尺八界最大の組織である都山流の尺八は、多くのショップにて買取されています。2万2,000円~3万3,000円ほどで販売されています。初心者向けの尺八は、1万1,000円前後の買取価格となります。
これに対して、真山の銘の入った1尺8寸の尺八には、5万円前後の高額査定がついているため、同じ都山流であっても素材や制作者によって査定額は大きく異なるととらえるべきだといえるでしょう。
琴古流の尺八
江戸時代に創始された琴古流も、高額査定の狙える尺八の流派です。D調に調律された琴古流尺八の中には、金三線藤巻という付加価値によって4万9,500円もの高額査定がついたこともあるようです。
尺八を少しでも高く売るには
実際に尺八を高額査定につなげるためには、ショップ側のニーズや査定基準に合わせることが大切です。具体的にどのようなことに注意したら良いのでしょうか。
保管状況が査定に大きく影響する
ショップで高く買取られる尺八の多くは、演奏後にきちんと管内の水気が拭き取られ、植物油を使った月1回程度のメンテナンスがきちんとおこなわれています。
これに対して、水分の拭き取りを怠ることで漆が剥げてしまった尺八は、どんなに素晴らしい作家によって作られたものでも大幅な減額査定となるので注意が必要です。
コンディションが査定に大きく影響する尺八は、質の良い音色で演奏を楽しむためにも、日ごろから正しい方法でお手入れをするべきだと言えますね。
修理可能な楽器
職人によって修理可能な尺八は、直せるレベルのダメージやグラつきであれば、買取も可能です。しかし、入門用として販売されている1万~2万円前後の尺八については、中古品を店頭に並べる際の価格よりも、修理費用が高くついてしまう可能性もあり、そうなると買取を断られてしまうケースも考えられるので注意しましょう。
問い合わせ時の注意
尺八を高価買取につなげるためには、問合せをする際に尺八本体の状態や不具合の有無、付属品といった内容をできるだけ細かく伝える必要があります。とくに歪みやひび割れ、音の不良については、買取の可否を判断するうえで大事なポイントとなるため、正しい情報を伝えることが査定士との信頼関係を築くのに大切なことです。
付属品の有無
尺八の付属品は大きな査定ポイントとなります。尺八袋、ケース、歌口キャップ、アダプター、グリス、露きりなどの付属品も、尺八本体と一緒に売却しましょう。
また、ショップによっては初心者向けの教本などを積極的に買取っているため、すべての尺八関連アイテムをセットで査定依頼にかける心掛けがプラス査定を生むと考えて良さそうです。
売却コストを抑えること
自宅近くに尺八買取のできる専門店がない場合は、近頃多くのショップで始めている、 出張買取や宅配買取サービスを利用してみるのがオススメです。比較的コンパクトな尺八は、他の和楽器と比べてユーザ自身でも梱包のしやすい存在です。
また、大変長い延管の場合は、出張査定の利用によって段ボール探しや梱包の手間がなくなるため、売却準備にかかるコストも抑えられますね。
本記事では、尺八を少しでも高く売るためにしてはいけないことや、買収相場などを紹介しました。尺八はものによってはかなり安い値段で買い取られてしまうこともありますが、場合によっては何万円もの高額な値段で買い取られることも可能です。近年ではオンライン上で査定依頼をすることもできるため、いくつかの業者と相見積もりを出して決定すると良いでしょう。